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沈黙のレジスタンス ユダヤ孤児を救った芸術家 Comments (20)
「復讐者たち」「アウシュビッツレポート」の次に、本作と「ホロコーストの罪人」を本日鑑賞。
改めて戦争の悲惨な事実を知り、自分が浅学なのもありますが、是非とも義務教育の中で伝えていって欲しいなと毎回思います(映画だと何処までが史実か不明なものもたくさんあると思われるので、選定が難しいでしょうが)
さて、本作ですが、ユダヤ系でありながら、サスペンス映画さながらの緊張感が楽しめる作品でした。迫り来るナチスの追っ手から逃げるマルソーや子供たちにハラハラドキドキ。電車や木の上の逃亡劇、鬼気迫る自白シーンなどが見所です。
マルソーがレジスタンスに傾いていく経緯、その後の活躍などにもう少し触れてもらえると、劇中の流れや登場人物をより深く捉えることができたかなと感じました。
それからどうも気になったのが、アイゼンバーグのパントマイム。キレもないし面白みも感じられず、勿体無い。映画の中でもそのシーンは少なく、子供たちの心を和ますまでの力量がなくて、観ていて痛々しい感じさえありました。
でもアイゼンバーグの、ナチスに対して目には目をの復讐をするのではなく、自分たちや子供たちが生きのびることが最大の復讐であると説くシーンは胸に沁みました。「復讐者たち」でも同じような言葉がありましたが、まさに今こうしてユダヤの人たちが生きのびて、世界に史実を伝えていることが、それを体現してると言えるでしょう。
「ホロコーストの罪人」は、家族愛や裏切りがテーマで、また違った楽しみ方ができます。
でも、続けて鑑賞したら結構重くて、この手の映画は1日2本が限度かなと痛感しました。
初めは乗り気でなかったマルセルだが、子供たちを笑わせたい想いから、孤児の世話を引き受けることに。しかし、ナチスの進行が激化し、遂にはレジスタンスに合流し子供たちをスイスへ逃がそうと動き出すが・・・。
実在したパントマイマー、マルセル・マルソーの戦中の活動を描いた作品。
実にこの夏4本目のナチス関連作品だが、本作もナチスの蛮行は目を覆いたくなるものばかり。
マルセルの子供たちとの心を通わせる描写や、父親と夢の話には心が暖まる。
クラウス・バルビーの行為には戦慄が走る。こんな男でも、自身の子供の前では普通の親の顔になるのがむず痒い。電車内でのマルセルとのやり取りは名シーン。
そして忘れられないのが、橋の下でマルセルがエマに話した言葉。確かにそれこそが本当に大切なことですよね。胸にグサりと突き刺さる‼…でも、エマの思いも…ワタクシだったら冷静ではいられないだろう。
全体を通し、悲しさや暖かさに包まれた作品だが、それだけでなく、レジスタンスとしての闘いにはスリルも覚える。タイトルにもある「沈黙」とは言い得て妙ですね。
それぞれの親子の描写や子ども達への想い、仲間との絆に涙が溢れそうになった作品だった。
最後のパフォーマンスが示していたものとは!?
演技のような本気のような涙顔に胸がえぐられる怪演ですね。
映画「バーニング」の原作・村上春樹の「納屋を焼く」の冒頭の、”彼女”が話す一節だ。
僕達は、この作品に描かれている悲劇を決して忘れないために、仮にパントマイムでなくても「(今そこになくても)危機があるように演じてみせること」は、とても重要なのはことだと思うし、それは、「”(危機が)ない”ことを忘れさせる」のでも良いと思う。
それほど世界は危うい。
ユダヤ人が匿われて助かったという例は実は多くはない。
僕の知っている限りでは、イタリアのローマの医師たちと、カトリック協会が協力して、ありもしない感染症をでっち上げ、隔離されている人(ユダヤ人)は、感染症に感染しているのであって、人々に伝染するかもしれないと言い張り、実にローマに住む80%のユダヤ人が収容所送りを免れて助かったとされている。
実は、ナチスに対して煮え切らない態度を続けたバチカンに対して失望した故の行動だったのだ。
この作品でも描かれているが、ナチスは巧妙に密告者を募り、匿われているユダヤ人を炙り出し、収容所に送ろうとする。
そのため、助かったユダヤ人の多くは、匿われたのではなく、ナチスの支配地域から逃亡できた人たちで、大規模で、シンドラーや杉原千畝など協力者がいたものは映画化されているし、善良な個人がいたことを伺わせるのは「家に帰ろう」だろうか。
この作品のオリジナル・タイトルは「レジスタンス」だ。
(以下ネタバレ)
ナチスに対して抵抗を続けるフランス人の抵抗組織、レジスタンスに身を投じるマルセル達。
しかし、脅迫や過酷な拷問、或いは愛する人に対する拷問の末にナチスの協力者に仕立てあげられる人々。
協力者に仕立てあげられた後、復讐心を募らせるエマに対して、最大のレジスタンスは何かと問いかけるマルセル。
多くの子供は希望そのものだ。
この作品の物語の示唆するものは何だろうか。
確かに、この逃亡劇を通じて、冒頭に書いたように、危機を創造して考え続けることはそうだろう。
同時に、“レジスタンス”は、フランス人にとって、かなり大きな意味を持つ言葉であることは忘れてはならないことだと思う。
過酷な状況にあっても、命を投げ出してでも抵抗を続けた人々。
戦後、フランスでは、密告者は許さないという風潮が広がったことがある。
しかし、戦後の復興を達成するためには、フランス国民の団結こそ必要として、シャルル・ドゴールは、フランス国民全てがレジスタンスではなかったのかと国民に対して説いて融和を図った。
受け入れることにわだかまりはあったとしても、ナチスによる苛烈な脅迫や拷問を考えると、裏切りたくて裏切ったのではないのだと説いたのだ。
レジスタンスに身を投じたユダヤ人のエマが口を割ってしまったことは象徴的だ。ユダヤ人であり、レジスタンスであり、そして、密告者になってしまったからだ。
そして、フランスは融和を選択する。
この作品は、マルセル達に連れられたユダヤ人の子供達の逃亡劇を見せると同時に、密告をせざるを得ない状況に追い込まれた人々も含めて、フランスがどう戦い、どう団結したのか、考えさせられる作品になっているのだ。
それは、今、人種主義を背景にした分断を図ろうとする勢力に対する強いメッセージでもあるのだろう。
それにしても、ナチスのベネルクス3国、フランスへの侵攻は電撃的だったのだなと改めて感じる。
当時、英仏政府や軍は、ナチスの興味は、ポーランドや東欧、そしてソ連に向いているとの甘い見通しで、タカを括っていたため、対応が遅れたとされている。
ただ、こうした人種主義思想の連中には合理性などないのだから、そういう意味では、危機の創造はやっぱり大切だななんて考えたりもした。
ナチス・ドイツに関する作品は色々な切り口、見方での作品があり、「愛を読む人」なども自分の好きな作品ですが、当事者でない者から何かひと方向の感想を言うのはとても難しい。でも人間として産まれや育ちや世間の作った属性により命を軽んじられることはよくわかりません。人を軽んじれば必ず自分も軽んじられる可能性かあると思っています。
本作品を観てそんなことを思いました…!