ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人
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フランス
Feb,02 EN LOS CINES
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バリー・リンドン Comments (12)
上場人物がみんなお高くとまったクズで。貴族は何で食っているのだろうと他人事ながら心配になる。絵画のような画面がすごかった。
継子が弾を外してやったのに、本気で撃ってきて、それで勝ち誇っているのでそりゃないだろうと思った。どっちもどっちなのだが、そういうものなのかもしれないと納得する感じもあった。
一方で、ストーリー中、いとも簡単に決闘が行われるのがこの時代の常だったのか、やや気持ちが消沈。栄華と裏腹の特殊階級の非凡さや冷酷さもよくわかった。。
このように、申し分のない映像美、音楽の中で、バリーの野心が招く波乱の半生が、ドラマチックに彩られて行く感じを、たっぷり3時間、堪能できた。
総合:80点 ( ストーリー:85点|キャスト:75点|演出:75点|ビジュアル:80点|音楽:75点 )
主人公は決して善人ではない。むしろ自分の望むことのためならばいくらでも狡くなれる悪人である。彼は自分だけでなく周りの人を巻き込んで彼の作り出す不幸に巻き込んでいく。だがそのような悪人であるからこそ彼の人生は動乱の世を激しく駆け巡り、好きになれる人物ではないものの、その波乱万丈の激しい彼の生き様に惹きつけられた。
また衣装と美術と撮影はとても優れていて、当時の風景を観ているかのようだった。戦場の場面も良かったし、邸宅と庭、そして室内の蝋燭の淡い光も良かった。
気になった点は、説明が無いままいきなり場面転換することが多くて時と場所と時間の経過がわからず、状況の変化についていけないこと。主人公がどこにいてそこで何か月・何年過ごしたのかわからない。いつの間にかシュヴァリエ・ド・バリバリはさよならも言わずに消えていたし、リンドン夫人とはベルギーで会ったらしいし、結婚後はイングランドに住んでいたようだ。ドイツとイギリスは脱走したバリーを追跡しなかったのかも気になる。
また軍隊時代の略奪行為や軍隊での悲惨な体験についても簡単に描写されるだけで、はっきりとその実態を映像化しないのにも演出の生温さを感じる。ここは悪事についてもしっかりと描いてほしい。
結末近くは少しだれて時間の経過が長く感じた。それとバリー役のライアン・オニールは悪いと言うほどではないが淡々とした演技で、強盗に会った時でも普通に受け入れているなどその波乱の多い人生ほど演技には起伏に乏しいように感じた。
ぶっ飛んでるキューブリックにしては、地味めな作品なので驚いたのですが、作り込み方はやはりキューブリックですね。凝っています。
バリーの様な権力大好き男で権力闘争してもですね、「醜い者も美しい者も同じ、今は全てあの世」なんですよ。
エリートでも金持ちでも必ず死にます。
冷静になって考えると、史実は残りますが当時の偉人達はみんな今はあの世です。
それが分かると、色々とアホらしいですよね。キューブリックらしくない作品でしたけど、やっぱりらしい。そういうところが、やっぱり好きなんです。