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天空の結婚式 Comments (2)
エンディングに賛否はあると思う。
ただ、アントニオとパオロがベルリンで取り組んでいることをフィーチャーしたのだと思うと、まあ、納得できる気もする。
人には多かれ少なかれ偏見はある。
まあ、細かいことだが、世の中は偏見で溢れているのだ。
移民を受け入れ、観光を振興し、村を救おうとするアントニオの父は、ゲイを受け入れられない。
同性婚をしようとするアントニオは、結婚式を取り行えるのは神父で、修道士はダメだと言う。
同性婚を受け入れる母アンナは、アントニオの元カノがとにかく嫌いで、声がチョークで書いたような耳障りな音だと言う。
だが、いくつかの滑稽な出来事や事件を経て、皆の偏見が少しづつ取り払われて…。
あの天空の村ヴィタ・ディ・バニョレージョは、周囲の崖が常に崩落の危機にあって、死にゆく街と言われているそうだ。
イタリアは欧州危機で、財政が破綻しかけたことがあって、あれほど美しい村でも崩落の危機を防ぐような予算をつけることも難しくなっているのだろう。
今のコロナ禍は更に打撃になっている可能性もある。
もしかしたら、この映画も、あの村の観光振興に一役買おうとしているのかもしれない。
同性婚を取り巻く家族の葛藤を描きながら、偏見で、特定の価値に固執していては、何も変わらないと訴えながら、あの古い村も救おうと…。
そう考えたら、細かいことにしのごの言うのは野暮かもしれないと考えた。
そうそう。
それにアントニオのごっついパパは、冒頭の部分で良いことを言っていた。
「世界は同化してるのだと」
なるほどと思う。
文化や人々は多様であっても構わない。
でも、誰にでも共通して大切なものに大きな差があるはずはないのだ。
そんな価値観を擦り合わせられたら、もっと世界は優しくなれるように思うのだ。
そしたら、山羊はまた、
ベェ〜〜〜ネェ(良いね👍)❗️
とないてくれるに違いない。
そして、別れ際には、
チャ〜〜〜オッ❗️と。
いつか、ヴィタ・ディ・バニョレージョに行きたくなった。
LGBTをテーマとした作品だがラフにそしてコメディーに描かれている新鮮味ある作品。
主人公のアントニオがパートナーのパウロにプロポーズするところから物語は始まる。互いに婚約を認め合いそしてアントニオ家に帰省して両親に報告しに行く事となる。
この自宅への帰省によりLGBTを認め合ないアントニオの父と、その父の姿に怒りを覚えるアントニオの母とアントニオとパウロ、そして一緒に帰省を共にした役者仲間と女装が趣味の同居人と曲者揃いのドタバタ劇が展開される。
アントニオの父親は村長を務めており、難民の受け入れを推進していたり、いわゆるどんな人でも受け入れようという事をモットーに日々精進しているのだが、いざLGBTを抱える息子には理解できない姿やそれに対して怒りの姿勢を示す母親の姿、やりとりは笑わさせてくれる。食卓をみんなで囲む際の気まずさとかは絶妙であった。
後半になるにつれてだれてくる。アントニオの事が好きなストーカー紛いの幼馴染の存在や女装が趣味の同居人の存在が胃もたれする。
ストーリーも理解を全く示してなかったパウロの母親の存在や、終盤の式場が火事になったところや、ストーカーのアントニオと浮気をしていた事を告白したところ等々…なんか後半に連れてよく分からないシーンが多々あった様に感じた。それらの描写もかじる様に描いて詳細などは描かれないからとてもモヤモヤする。
最後もアントニオの父親の理解や、浮気を告白された2人の間柄も特に描く事なくみんなが歌って踊ってミュージカルシーンで作品は終わる。
この辺りの後半が個人的には好みではなく心残りあったかなというのが率直な感想である。
まぁもともと序盤からメッセージ性が強かったり、重い作品ではないのは伝わる為、ラフにそして楽しく見られる作品でありそしてコメディ作品である為まぁ後半のあの展開もありっちゃありなのかな。