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男はつらいよ 柴又より愛をこめて Comments (7)
すっかりレギュラーとなった美保純が寅と旅をする。港で置いてきぼりにされて「寅!」と叫ぶ場面が最高だ。露天風呂に入る時にお尻を見せる。島の青年にプロポーズされて「人妻だから!」と走って逃げる。満男にお年玉をあげるときに「よ!美少年」と言うのも決まっていた。
美保純の旦那さんが初めてちらっと出た。美保純は自宅に電話を掛けず、とらやに掛ける。
川谷拓三がレストランで告白する場面が素晴らしかった。そう思うと寅は飛行場で栗原小巻の告白を聞くだけが恋の見せ場のようだった。
美保純演じるあけみとの掛け合いが良いです!
この頃から、あけみが寅さんキャストとして欠かせない存在になっています。
劇場公開日 1985年12月28日
1985年製作/106分/日本
配給:松竹
山田洋次監督54才
渥美清57才
倍賞千恵子44才
栗原小巻40才
家出して失踪した美保純を探し、下田で見つけた寅さんは一緒に式根島に渡る。
そこで、小学校の教師・栗原小巻と出会った寅さんはまた彼女を好きになってしまう。
美保純は人妻であるにも関わらず島の若者からプロポーズされてしまう。
例によって大きな事件やエピソード何も起こらない。
満足度は5点満点で2点☆☆です。
・夢、宇宙へ。面白かった。松居直美かわいかったのね(笑)
・ポータブルTVを持つ金持ち源公、ちっとも芝居が上手くならない備後屋
・あけみ失踪事件。優しいのかと思いきや、ほったらかしが面白い。美保純、本領発揮の◯見せ、マドンナ栗原小巻も喰われ気味。川谷拓三にも喰われたか。飛行場でのセリフでようやく存在感を見せた。
・満男の寅評の的確さよ。
・とうとう本編登場のアパッチけん、オープニング専門でよかったか(笑)
美保純の演技が絶好調!再会のシーンではちょっとウルウルしてくるほど。明美が式根島に渡りたいと言い出してフェリーに乗るが、島の小学校の同窓会パーティに出会う。学校には美人の独身先生が現役のまま、マドンナ先生と呼ばれていたが、11人の生徒だったので「二十二の瞳」と言っていた。寅さんは自分も入れて「二十四の瞳だな」と冗談を言う。そのまま宴会に参加するというのも寅さんの人柄の賜物なのか。
あけみが宿屋のあんちゃんに「あの人は関係ない。フェリーで一緒になっただけ」などと言うが、同じく寅さんもマチ子(栗原小巻)に同じ台詞を吐くのが面白い。また「女房もいないくせに人妻の気持ちがわかってたまるか!」という名言も。いつものごとく、一目ぼれして女性に足止めを食らった寅さんを、今度は逆にあけみが連れて帰るようにと頼まれる面白さがあった。
毎度のパターンで、マドンナは生まれ故郷の東京へ戻ってくるが、亡くなった親友の夫(川谷)にそれとなくプロポーズされる。そしてそれを寅さんに相談するという毎度おなじみのパターンだ。「胸焦がれる恋をしたり…その箱にカギをかけたまま」などという言葉にはぐさり。たしかに恋愛を経験せずに結婚してしまうことの寂しさはあるのだろうけど…これがまたあけみにとっても同じことだったのだと観てる者は気づくのだ。
川谷拓三の仕事がロシア語辞典の編纂という仕事で、ロシア料理店での会食とロシアづくしだったのだが、冒頭の夢では寅さんがアメリカのロケットに乗ることや御前様が英語を駆使していることなどから、時代的にペレストロイカや冷戦終結に向かう米ソといった裏テーマがあるように思われた(わかりませんが奥が深い)。
美保純の入浴シーンもお見逃しなく!見逃した方は『ピンクのカーテン』をご覧あれ。