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去年の冬、きみと別れ Comments (20)
構成も非常に巧みで脚本の上手さを感じる。見事に騙されたし、結末を知った時の納得感もある。見事な愛憎ミステリーだ。
キャスティングもなかなかに巧妙というか、安定感ありそうに見える人物ほど、脆かったり、素朴にみえる人物が一番策を弄していたりと非常によく練られたキャスティングをしていると思う。怪しげな斎藤工、骨太そうな北村一輝、純真そうな山本美月・・・etc
ミステリーとしての展開と人間ドラマの配合も絶妙で、観ていて飽きさせない作品だった。こういう邦画がもっと増えると嬉しい。
そんな中、「去年の冬、きみと別れ」の改変は実に鮮やかだ。書き連ねたいのはやまやまだが、原作のトリックの核心部分を残しつつ、「映像化不可能」と言われた要素を巧みに組み換えて別の仕掛けを創造した、と評する程度に留めておこう。原作ファンでも「そこをそう変えてきたか!」と驚嘆すること請け合いだし、未読の人ももちろん楽しめるはず。
「イニシエーション・ラブ」のトリックの改変は(当たり外れのある堤幸彦監督の映画であることを考慮しても)相当うまくいった稀有な例だと思うが、本作もそれに匹敵するか、超えるぐらいの成功例に数えられるだろう。脚本・大石哲也&瀧本智行監督のコンビにお礼を申し上げたい。
映画 #去年の冬きみと別れ (2018年)鑑賞
原作は、語り手を曖昧にすることでいろんな勘違いというか誤解をさせる巧みな手法を使ってましたが、一方で、僕みたいに理解力が足りない人間には???ということもありましたが、映画はとても分かりやすくそれでいて驚きの結末は残ってました