TOKYO POP
プロット
アメリカ
Nov,05 1988 EN LOS CINES
MONTEREY POP モンタレー・ポップ
プロット
アメリカ
Mar,15 EN LOS CINES
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POP! Comments (1)
いい塩梅の効いた特濃ハートフルコメディ。思春期とはまた違ったステージにある大人の狭間に、今の自分が重なる。
主人公が19歳から20歳の狭間。ここまで歩いてきたけど、意外と何もないことに気づく。それにどこか親近感と余韻を覚える。確かに自分も夢は持っているが、具体的に進む方法や手順は何も分からない。プカプカ浮かんだモノだけが遠くで光っている。いいのか悪いのか分からないまま、そこにある。同時に、大人の諦め方なんて知るはずもないから、片付けないで何でも聞く。共感と違和感、シュールさを引きずりながらグイグイと我が物に持っていく面白さがある。
主演は小野莉奈。常々思うのだが、彼女のキャリアは着実に根を張るような人に写る。そんな彼女がシュールな被り物をして、それが答えだと押し付けられた枠組みで葛藤する様はどこか儚い。諦めているわけではないが、希望を見出そうとも思ってない。純粋さと理屈っぽさが入り交じる塩梅が効いている。グランプリ獲るのも、女優賞を獲るのも納得だ。
決してはっきりとしたメッセージを投げつけてくるわけではないのだが、不思議と内容を平らげると、美味しかったと思える。ムーラボらしい音楽の使い方といい、チャーミングで不思議な世界観をリアルと交わる違和感が堪らない。マーチルンバもその1つ。POP!の意味が分かったとき、どことなく彼女の向かう道が見えた、気がする。